くすもと動物病院
くすもと動物病院メルマガ(2017年11月)
2017年11月2日(木)

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今年も残すところ、あと2か月となりました。
ノミ・ダニ予防はそろそろ終わりにしてよい時期ですが、フィラリア予防は11月末もしくは12月初めまでやりましょう。
今回は、『動物観』について書かせていただきます。では『動物観』とはなんでしょうか。
それは簡単に言うと「心の中でどのように動物を思っているか」です。それを文化人類学者である スティーブン・ケラート博士が、12の型に分類しました。

1.自然主義的Naturalistic
野生動物と野外活動に対する関心と愛着が最も強い
自然が好きだという感情が強く、自然の中に入ることを好む

2.生態学的Ecologistic
系としての環境や野生生物種と自然の生息地との関係に関心
自然を総合的に理解しようとし、科学的な管理を含め保護を重視

3.家族的Humanistic
ペットや大型動物に強い関心と愛情を持ち擬人的姿勢がある
動物特にペットに家族同様の愛情をそそぐ

4.倫理的Moralistic
動物が正当に扱われているかに関心、動物の虐待には強い反発
科学的追求よりも動物実験などでどう扱われているかが重要

5.分析的Scientistic
動物の生理的特徴と生物学的な機能に強い関心を持つ
動物を要素に分解して理解することに興味を持つ

6.審美的Aesthetic
動物の持つ外見的な美しさと象徴的な特徴に強い関心を持つ
自然と一体化した動物の美しさにひかれる

7.開発志向的Utilitariancomsumption
動物の実用的な利用価値に第一の関心
動物の生息地でも人間による利用や生活が優先する

8.実用的Utilitarian-habitat
野生生物の生息地の実際的な利用価値に強い関心を持つ
人間の直接の役に立つために利用する

9.支配者的Dominionistic
動物を支配しコントロールすることが好き
動物を支配し、左右することに興味

10.否定的Negativistic
動物が嫌いまたは怖いために動物を避けることに努力する
動物全般に恐れや嫌悪を感じ、動物は汚いという認識

11.無関心Neutralistic
動物に対する無関心または興味の欠落があり、動物を避ける
動物に関心をしめさない

12.宿神論的Theistic
野生動物が外界の創造主や超自然的な力に支配されるという宿命論的な信念を持つ
動物にも神的な力が宿ると考える

どれか当てはまるものがありましたか?
日本人は、審美的、宿神論的、倫理的に考える人が多いとの報告があります。
ちなみに私は、生態学的と倫理的に考えているようです。
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