くすもと動物病院
くすもと動物病院メルマガ(2018年1月)
2018年1月4日(木)

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2018年が始まりました。三が日はいかが過ごされましたか。

私は自宅でスポーツ番組を中心にテレビ三昧でした。箱根駅伝、ニューイヤー駅伝、それから大学ラグビー等々。ひとつのものに真摯に取り組む若人たちの姿には、いつもながら心を打たれました。

新年最初のブログになりますが、今回は関節炎について書かせていただきました。

犬や猫も人間同様寿命が延びています。そのため、かつてはあまり見られなかった病気が増えていることも事実です。今回は、そのうちのひとつである関節炎について以下の記します。

犬や猫の関節炎のなかで代表的なものに、変形性関節症という病気があります。
変形性関節症とは、軟骨がすり減って骨と骨がぶつかりあうことで関節が変形し、痛みを伴うことがある病気です。変形性関節症には、他の病気から二次的に起こるものがありますが、多くは老化によって起こります。

変形性関節症の症状としては、*歩き方がおかしい(特に寝起き時)*触られることを嫌がる(患部に限らず)*散歩の途中で座り込む*ジャンプをしなくなる*階段の昇降ができない等が見られます。

治療には、炎症と痛みを軽くしてあげることと、関節軟骨を再生させることのふたつが重要となります。関節炎に対応した療法食やサプリメントと薬の組み合わせで管理していくことになります。肥満になればその分関節にかかる負担も大きくなるので体重管理も大切です。肥満の場合は減量も治療のひとつとなります。

猫は関節炎になりにくい動物であると思われていました。しかし最近の研究で、多くの高齢猫(7歳以上)が関節炎であり、その多くは痛みを隠していると報告されています。この原因は、住環境の変化と寿命が延びたことが大きいと考えられます。

犬の場合は、猫に比べて飼主さんが異常に気づくことが多いと思われていました。でも実際はそうでもないという報告がありました。関節の病気以外で、大学病院を訪れた10歳以上の犬(524頭)の約半分が、関節に問題があることがわかりました。またそのうちの飼主さんの半分が犬の関節炎(変形性関節症)に気づいていなかったことがわかりました。犬は猫と違い、痛みのサインを発していますので、そのサインを見逃さないよう、気を付けましょう。

なにか変だなと感じたら、お気軽に当院へご相談ください。






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