くすもと動物病院
くすもと動物病院メルマガ(2018年3月)
2018年3月1日(木)

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日本では、3月3日は「桃の節句」として知られていますが、
世界的にはワシントン条約(CITES:絶滅のおそれのある野生動植物の種の国際取引に関する条約)が採択された日を記念し、「世界野生生物の日」となっています。
CITESが毎年決めている3月3日のテーマ、今年は「Big cats(大型ネコ科)」です。
世界中には、38種のネコ科動物が生息しています。自然界のネコ科動物は、さまざまな環境問題の影響を受け、個体数が激減している種もあります。
自然環境を守ることは、われわれ人間がやるべきことなのですが、必ずしもうまくいっているとはいえない難しい問題でもあります。では、この問題を解決するにはどうするか。
ひとつの考え方として、環境を壊すことなく人類の消費を維持すること、すなわち「持続可能な開発」というものがあります。これは、自然が再生する力やそのスピードを考慮しながら、人が利用する規模や早さを管理し、資源を使いきらないよう配慮するやり方です。しかしこれは、「言うは易く行うは難し」でもありますけど。
さて今回は、『除去食試験』についてお話します。
『除去食試験』とは、「限られたタンパク質」もしくは「アレルゲン(アレルギーの原因物質)にならない大きさにまで分解したタンパク質」を使っている特別なフードを与えて、かゆみや下痢、おう吐の原因や症状に変化があるかを試すことです。
犬や猫の皮膚の病気のうち、25〜30%がアレルギー性皮膚疾患だといわれています。
それらの多くは、食物が原因である食物アレルギーと、環境中の物質が原因であるアトピー性皮膚炎、そして両方が原因である混在型で占められています。そのため、血液検査をしてアレルゲンを調べることより簡便な方法である『除去食試験』を実施することが有用です。かつては正確な『除去食試験』ができるフードはなかったのですが、今では非常にすぐれたフードが開発されたおかげで、簡便かつ正確な『除去食試験』を行えるようになりました。心当たりの症状等でお困りでしたら、一度当院へご相談ください。
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