くすもと動物病院
くすもと動物病院メルマガ(2018年4月)
2018年4月1日(日)

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いつのまにか桜は満開ですが、場所によってはもう散り始めていますかね。
今の時期、急に暑くなることで体調を崩す動物(特に犬)がいます。そうすると食欲不振やおう吐、下痢が起こりやすくなります。すぐに病院へ連れていけない場合は半日絶食し、水も制限することをお勧めします。そしてなるべく早めに病院へ連れていってあげてください。
さて今回は、ノミについてお話します。
現在、犬や猫に寄生するノミの大半は、ネコノミです。イヌノミは、滅多にいません。
ネコノミの成虫の大きさは、1.2〜2mmです。成虫は、主に二酸化炭素に反応して犬や猫、ときには人に跳び乗ります。犬や猫はノミにとっての終宿主なので、一度寄生すると、よほどのことがないかぎり、その動物のうえで一生を終えます。人の場合は一時的に寄生するだけで、血を吸ってすぐに離れます。成虫である期間は、長くて数か月といわれています。犬や猫に寄生したノミは、吸血して卵を産みます。その数は一日当たり20-50個です。卵(大きさは0.5mm)はつるつるしているため、犬や猫のからだから落ちます。環境が整えば、1-6日でふ化して幼虫になります。幼虫は1-2週間のうちに二度の脱皮をしてサナギになります。サナギになると、早くて1週間で成虫になります。しかし環境が整わなければ、1年もサナギのままでいます。つまり、ノミは通常3-4週間で卵から成虫になります。最短では2週間、最長では1年以上です。この違いは、温度と湿度という環境要因によります。
万一、室内飼育の犬や猫にノミが寄生したら、探して取るより駆虫薬をお勧めします。なぜなら、成虫は氷山の一角であり、たったの5%にすぎません。残りは、卵が50%、幼虫が35%、サナギが10%です。つまり、成虫を1匹見つけたら、卵が10個、幼虫が7匹、サナギが2匹いる計算になります。そして犬や猫に寄生しているノミを駆虫するだけでなく、室内の掃除をしましょう。そして万一がないように、ノミの予防を今の時期から11月ごろまでするようにしましょう。

*今週の木曜から、狂犬病予防定期集合注射がはじまります。8日の日曜は、当番のため休診とさせていただきます。
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